僧ヶ岳の雪絵(雪形)

 

僧ヶ岳の雪形(雪絵)は、季節を告げる風物詩として魚津市民にも親しまれ、かつては農耕や川の水量の目安とされていました。雪形として全国的にも評価されています。

雪形、雪絵とは、山肌の残雪やそこから覗く岩肌などの形を、人物や動物などの形に例え名前がつけられたものです。
雪形の名前が山の名前の由来となったものも少なくありません。魚津市民に親しまれる僧ヶ岳も残雪で縁取られた山肌が「尺八を吹き、馬を引く僧の姿」が現れることからその名がつきました。かつては「僧馬岳」という名も使われていました。また、僧ヶ岳の雪形は進行過程により、初期・中期・完成期・末期と変化が見られ、その過程によって僧や馬の他に、山肌で縁取られた「白い兎」、残雪と山肌が混交した「鶏」などもみられます。初期には、「僧」の後ろに「大入道(虚無僧)」と「猫」の雪形が現れるが、やがて「大入道」と「猫」が融合して「馬」になります。このように、僧ヶ岳の雪形は刻々と変化します