片貝川

 

片貝川は、富山7大河川の一つです。「片貝」の名称は、「片峡」、つまり片側だけの峡谷という意味からといわれ、現在も、海岸からわずか3kmのところまで、右岸の山並みがせまっています。その源を北アルプスの毛勝山(2,414m)、釜谷山(2,415m)、猫又山(2,378m)の通称毛勝三山付近に発し、河口付近で布施川を合わせて富山湾に注ぐ、流域面積約169k㎡、幹川流路延長約27kmの二級河川です。
片貝川は、平均河床勾配1/12(8.5%)の日本屈指の急流河川で、昔から洪水の氾濫とそれに伴う河道の変遷を繰り返してきました。南又谷には「洞杉」として知られる立山杉の巨木が群生しています。また、左岸流域は、ヒメカンアオイとクビキカンアオイ(ウマノスズクサ科の植物)の2種が混在する地域として学術的にも貴重です。東又谷は毛勝山や僧ヶ岳へ、南又谷は釜谷山や猫又山への登山口となっており、県内外より登山者が訪れます。平沢の「沌滝」周辺には雪崩防止のために保護されているトチノキの原生林があります。