カテゴリー別アーカイブ: 無脊椎動物

地味だけど面白い

魚津水族館に来て、もうすぐ1年が経とうとしている西馬飼育員です(^^)/

最近飼育担当になったウミシダの魅力をみなさんに伝えようと思います!

そもそもウミシダって何?って思う人が大半のはず...

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ニッポンウミシダ

これがウミシダです。

名前の由来は「シダ」という植物に似ていることです。

ちなみに富山の河川コーナーには本物のシダ植物も植えています

ちなみに富山の河川コーナーには本物のシダ植物も植えています

名前に「シダ」とつきますが、植物ではなく動物なんです!

それを証明するためにある実験をしてみました。

それがこちらです

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お分かりいただけますか|д゚)

いま私の手にくっついているのが、ウミシダの腕の部分です。

この腕でエサを取ったり、泳いだりします(^^)

あまり動いていないように見えますが、じっくり見ると動いてるのがわかるので、

とても面白いですよ!

フナムシとミサゴ

小中学生の皆さん、夏休みの宿題は順調にこなせていますか?まだ自由研究が終わってない人は、うおすいの特別展で自由研究の進め方やまとめ方などを紹介しているので参考にしてみてください。

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今回は特別展の「海岸の生き物水槽」を紹介します。

大きな水槽にデデンと置いてある岩をよく見ると、その上で何やら動いています。

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ワサワサワサ・・・

そうです、「海辺のゴッキー」ことフナムシです。この水槽を見たお客様から時々悲鳴が聞こえてきます…。ほとんどのお客様に不人気なフナムシですが、よく見ると可愛い顔をしているんですよ。

つぶらな眼がかわいいでしょ

つぶらな眼がかわいいでしょ

アクリルガラス越しであればとびかかってくる心配はないので、勇気を出して観察してみましょう!
ところで、よくよく見るとフナムシの背後に気になる影が二つ・・・。

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背景の青空には僕が海辺で撮影してきたミサゴというワシの仲間の写真を張り付けました。ミサゴは夏でも富山湾の海辺で見られる代表的な大型の鳥です。大きさはトビ(とんび)と同じくらいですが、色が白っぽいことと、翼がやや細長いことで見分けることができます。魚食性で海や川で魚を捕まえて、安全な場所に持っていって食べます。

これがほんとの鷲掴み

これがほんとの鷲掴み

ちなみに、よく見ると右側のミサゴが魚を持っているのですが、この魚はウグイです。

ウグイは富山の河川コーナーと波の水槽で展示しています

ウグイは富山の河川コーナーと波の水槽で展示しています

 

フナムシやミサゴに興味を持った方は海辺に行って探してみましょー。フナムシは足元を、ミサゴは空をよ~く探してくださいね。

サラベー饅頭

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 サラサベッコウタマガイが好きな木村です。僕はこの貝をサラベーと呼んでいます(名前が長いので)。

 以前、ひとりごとでも紹介していますので、まずはこちらを読んでください。<ここをクリック

 現在、サラベーたちはハダカカメガイ(クリオネ)と同じ水槽で展示しています。しかし、クリオネの知名度が高すぎるのか、動かないからか、ほとんど注目されません。地味なサラベーに興味を持ってもらえるにはどうしたらいいだろうか??悩んだ末に閃きました!実際にサラベーに触ってもらおう!ということで、7月23日に開催された「年間パスポートファン感謝デー」で「サラサベッコウタマガイにさわってみよう!」というイベントを開催しちゃいましたー♪♪

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どんな手触りかな~?

 皆さん何かよく分からない生物に恐る恐る触っていました(笑)。でもこれが貝だと説明すると、「こんな貝がいるんだ!」と、ほとんどの方が驚いていました。実際に触った感想は「触ってる感じがしない」というのが一番多かったです。他にも、「ふわふわしてる」、「クラゲみたい」、「気持ちいい」、「プリンみたい」などなど様々な感想をいただきましたよ。多くの方に、深海に棲む不思議な貝に触るという初めての体験をしてもらうことができ、大好評だったと思います。

 さらにさらに、以前のひとりごとでサラサベッコウタマガイ饅頭を商品化したい!と書いたのですが、なんと今回のファン感謝デーでそれが実現したんです☆

 ジャーン!!!

 

サラサベッコウタマガイ葛饅頭

サラサベッコウタマガイ葛饅頭

 このサラベー饅頭は、地元のお菓子屋さんの昌栄堂の工場長さんに、実際にサラベーを触ってもらったうえで、サラベーをイメージして作っていただいたので、模様はもちろん手触りまでサラベーに似ているというこだわりの逸品です。サラベーの模様はもち米で再現していています。この葛饅頭はファン感謝デーの時に無料でお客様に試食していただきました。こちらも大好評だったので、ぜひとも魚津水族館オリジナル商品として売り出したいですね!

キイロサンゴハゼのお引っ越し

今年度から魚津水族館の飼育員として働いている西馬(サイバ)です!

変わった苗字ですが覚えてもらえたらうれしいです‼

担当はサンゴ礁コーナーなどです!

今日はお引っ越しさせたお魚の紹介です(^^)/

きいろ

小さくてかわいいキイロサンゴハゼ♪

最近ミドリイシなどを展示しているサンゴの水槽からキイロサンゴハゼを別の水槽に移動させました!

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引っ越し前の水槽

今まで2匹は広―い水槽で生活していましたが、しましま模様のミスジリュウキュウスズメダイとヨスジリュウキュウスズメダイ、ショウグンエビのいる水槽にお引っ越し!

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引っ越し先の水槽

たくさんの魚に囲まれて少しビビリ気味のキイロサンゴハゼは、水槽の隅っこに張り付いています(笑)

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本来、キイロサンゴハゼはサンゴの隙間などに隠れて生活しているので...

なので、ハゼたちが落ち着けるように、張り付いているところの近くのサンゴをほかのサンゴから離して小島を作ってあげました☆

さ、これで安住の地ができたぞ...

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せっかく離れ小島を作ったのに、2匹は相変わらず水槽の隅っこに(*_*)

え、どこにいるかわからない?

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ここですよ~!

私の作った離れ小島は気に入ってくれなかったようなので、改良して2匹の落ち着ける場所を作ってあげたいと思います!

水族館に来たときはぜひキイロサンゴハゼを探してみてください!(^^)!

バッカルコーン

先週からクリオネを展示しています。

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クリオネという呼び名は俗称で、正式な名前はハダカカメガイといいます。でも、クリオネという呼び名の方が有名になってしまい、ハダカカメガイといっても誰もピンとこないので、ここでもクリオネと書かせてもらいます。

クリオネは一生海中を漂いながら生活する貝の仲間です。パタパタと羽ばたきながら泳ぐ姿が可愛くて癒されます。長時間見ていても飽きません。

でも、気になるのはエサを食べるシーン。クリオネは、同じように泳ぎながら生活をしているミジンウキマイマイという巻貝を食べます。テレビなどで映像を見たことがある人も多いと思いますが、エサを食べるときは普段の可愛らしい姿が豹変します。頭の部分から6本のバッカルコーンと呼ばれる触手を出して、ミジンウキマイマイを捕まえるんです。

その衝撃的な姿を見てみたいのですが、ミジンウキマイマイを手に入れることができないので、無理だろうと諦めていました。

 

ところが・・・

 

先日、斎藤さんと大原さんと三人でクリオネを見ていたら、なんと、バッカルコーンを出した個体がいたんです!二人がすぐ隣にいるのに、思わず「バッカルコーン出とるー!」って大声で叫んじゃいました。二人はびっくりしたと思います。ごめんなさい。

その後、バッカルコーンの写真を撮りたくて粘ってみました。粘ったかいがあり、何とか証拠写真を撮ることができたので御覧下さい。

頭から出ている長い6本がバッカルコーンです。両端の短い2本は触角です。

頭から出ている長い6本がバッカルコーンです。両端の短い2本は触角です。

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結局、なぜバッカルコーンを出したのかは不明ですが、エサが無くても稀にバッカルコーンを出すことは分かりました。

バッカルコーンを見たい!というマニアックな方は水槽前で少し粘ってみてはいかがでしょうか?

マダコの産卵

今年2月に紹介したマダコ覚えていますか?まずはその「ひとりごと」を読んでください。

ここをクリック。

以前書いたように最初はとても小さくて、マダコは‘まだ子’だと思っていたら・・・いつの間にか立派な大人になっていました。そうです、ついに卵を産んだんです!

マダコの隠れ家としてタコ壺を入れてあるのですが、先日その中に入っていた石などを全て外に出しました。どうした?模様替えか?と思っていると、その日の夕方にタコ壺の奥の方で何やら怪しい動きをしていました。これはもしや産卵行動か? 刺激しない方がよさそうと思い、そっとその場を離れました。この日はカメラを持っていなかったので写真はありません。

次の日は休みで、2日後に見てみると、壺の天井にたくさんの卵が産み付けられていました!

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上の写真を撮影したときには、壺の中に石は1つしか入っていませんでした。翌日には一度外に出した石を壺の中に運び入れ、さらに周りの石を集め、入り口にバリケードを完成させました。

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これで巣のガードはバッチリです。水槽内にタコの敵はいないんですけど・・・、外から丸見えなのはやっぱり嫌なんでしょう。

壺の中はもともと暗いうえに、石が積み上げられているのでとても見にくいですが、一生懸命に卵の世話をしているので、そ~っと見守ってくださいね。

ヤドカリもどき

海岸の生物コーナーの左上の水槽の中央に、サザエの殻が一つ置いてあります。

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ほとんどの人は特に意識せずにスルーしますが、サザエの中をよく見ると、ハサミや脚が見えます。

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その存在に気づいた人たちは、みんな同じことを言います。「あ、ヤドカリだ!」と。

 

 

ちょとまって ちょとまって おに~さん♪ ヤドカリってゆうたけど それじつはヤドカリとちゃいますよ~♪

 

 

はい、サザエの中にいるのは、こちらのカニです。

スベスベオウギガニ

スベスベオウギガニ

甲羅は丸っこくてスベスベで、ハサミ脚は左右どちらかがもう一方よりも大きくなっているのが特徴です。それに比べて脚が細いので、体はアンバランスに見えます。普段は岩の隙間や貝殻の隙間に身を潜めていて、昼間に全身が見えることは滅多にありません。エサを与える時は少し出てきますが、エサを捕まえるとすぐに引っ込んでいきます。

そんなシャイなカニが気になった方は、サザエの殻の中を覗いてみてください。たぶん大きなハサミ脚がチラッと見えますよ~

右ひじ 左ひじ 交互に 片方だけ見て~♪

 

産卵

春は多くの生き物にとって繁殖の季節。この前、斎藤さんが書いていたトミヨ属淡水型やゴマフアザラシのように、水族館で飼育している生き物も、ちゃんと季節の変化を感じているようで、春には求愛や産卵などがよく見られます。ここで最近見られた繁殖行動の一部を紹介します!

泉さんも紹介していたアカハライモリ。まだまだ水槽内で求愛行動や産卵が見られます。

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アシナガスジエビがお腹に黄色い卵を抱えています。

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かなり見にくいですが、床に産み付けられている黄色い粒々がヤマトコブシカジカの卵です。

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深海生物コーナーの予備槽内でボウズイカが産卵しました。

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そうそう忘れちゃいけないのがホタルイカ。展示水槽でもよ~く目を凝らせば透明な卵が浮かんでいるのが見えます。

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アカスジモエビ(アカシマシラヒゲエビ)も水色の卵を抱いてます。

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サンゴの枝にキイロサンゴハゼが産卵して親が守っています。

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アカスジモエビとキイロサンゴハゼは春以外の季節にも産卵します。

 

自然界ではめったに見ることができないシーンを観察できるのが水族館のいいところですよね!皆さんも生き物をじっくりと観察してみてください。卵を産む瞬間など、感動的な場面を見れるかもしれませんよ!

トワイライト

 大阪から札幌を結ぶ豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」の運行が終了しました。

 僕にとってはいつか乗ってみたい憧れの列車だったので、水族館の裏を通る姿を飼育員室から、たまに眺めていました。結局、一度も乗る機会はありませんでしたが、その最後の雄姿を写真に収めてきました。

kimura566      <3月12日(下り最終便)早月川の鉄橋を渡るトワイライトエクスプレス>

 ところで、トワイライトとは日の出前や日没後の「薄明かり」のことです。海の中にもトワイライトゾーンと呼ばれる場所があります。一般的に水深200以深の光が僅かに届く場所を指します。 トワイライトエクスプレスはもう見ることができませんが、富山湾のトワイライトゾーンに棲む生き物たちは深海の生物コーナーでいつでも見れますよ!
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            <トワイライトの世界に棲む者たち>

 ちなみに、明日から展示が始まるホタルイカも、昼間はトワイライトゾーンで生活しています。実物の発光はすごいですよ!ぜひ見に来てください!
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              <ぼんやりと光るホタルイカ>

柔らカイ

ホームページが新しくなり、飼育係のひとりごとも新しくなりました!最初にどの生き物を紹介しようか迷ったのですが、「やっぱり自分のお気に入りの生物にしよう!」ってことで、まずはこの写真をご覧ください。

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美味しそうなお饅頭。

ではありません!

サラサベッコウタマガイという深海に生息する巻貝の仲間です。写真で見えている部分は貝殻ではなく全て体です。体は寒天質で柔らかく、プルンプルンです。あまりいい例えが出てこないのですが、ミズクラゲよりも断然柔らかいです。

貝殻はどこにあるかというと、この軟体の中に埋没しています。そうそう‘埋没’で思い出しましたが、魚津埋没林博物館が3月20日にリニューアルオープンします。詳しくは埋没林博物館のホームページをご覧ください。一番下にリンクがあります。

話が脱線したので戻ります。取り出した殻はコチラ。

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アワビのような形をしていて、巻貝であることが分かると思いますが、特筆すべきはその薄さと柔らかさです。文章で説明するよりも写真を見せた方が伝わると思います。

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この透明感や手触りは、まるでソフトコンタクトレンズです。なんとなく想像できましたか?こんなにも柔らかい体で、敵に襲われないのか?そもそも、どのような暮らしをしているのか?謎だらけの生き物なので興味は尽きません。

いつか“魚津水族館名物 サラサベッコウタマガイ饅頭”を商品化できたらいいな~って密かに企んでいます。そのために、まずは知名度向上ということで、皆さんサラサベッコウタマガイを覚えていただけたでしょうか?

以上、マイナー貝シリーズ第九弾でした!