これ何の骨か分かりますか?
正解はクモウツボという魚の頭部の骨です。
みんなが可愛がっていたクモウツボが、残念ながら☆になってしまったので、その頭骨を標本にしました。でも、骨の形がなんか変です。生きていた時に比べて明らかに細い頭骨です。
普通の魚は骨になっても輪郭はあまり変わりません。極端な例ですがマツカサウオの頭骨はこんな感じで、生きている時とほぼ同じ外見です。
クモウツボの頭骨の写真を、標本にする直前の写真に重ね合わせてみました。
下顎は標本にした際に大きく開いてしまったので、はみ出ていますが、注目すべきは頭の上です。赤丸で囲んだところにまったく骨が無く、この部分は全て筋肉が詰まっていたのです。標本を作っている時に筋肉などを取り除いていたら、骨が無くてびっくりしました。今まで魚の標本を何種類も作ってきましたが、外見と骨の形のギャップはクモウツボが一番だと思います。